遮熱・断熱塗料の質問

Q

築13年クボタのコロニアル塗装を検討中です。
水谷ペイントの快適サーモWSiと、日本特殊塗料の水性パラサーモSiで検討しています。
何らかの情報が得られればありがたいです。
自宅を建てる際にメンテしやすい家、自分で何とかできる家を考えました
築13年の現在もDIYで屋根塗装を行おうと考えております。
そのようなこともありまして、水性での塗料を検討している次第です。

両製品について少々調べてみましたが、快適サーモWSiと水性パラサーモの情報は残念ながら得られませんでしたが、水性の製品ではなく弱溶剤の製品の情報はありますので、その製品を元にご質問にお答えしたいと思います。

快適サーモWSi(水性アクリルシリコン樹脂) → 快適サーモSi(弱溶剤2液形アクリルシリコン樹脂)
水性パラサーモ(水性アクリルシリコン樹脂) → パラサーモシリコン(弱溶剤2液形アクリルシリコン樹脂)

この製品は共に、実証試験を行ったデーターがすでにインターネット上にありますので、その結果を元に話したいと思います。

日本特殊塗料 パラサーモシリコン

2013-08-24_135052

「表面温度低下量」関東地区で5.3℃、関西地区で5.0℃となっています。
パラサーモシリコン

「日射反射率」
2013-08-24_135249

「メーカ公表耐用年数とイニシャルコスト」
耐用年数は一般的に7・8年程度で、コストは2,600円/㎡となっています。
2013-08-24_135412

水谷ペイント 最適サーモSi

2013-08-24_135827

「表面温度低下量」
関東地区で6.8℃、関西地区で6.5℃
快適サーモSi

「日射反射率」
2013-08-24_135849

「メーカ公表耐用年数とイニシャルコスト」
2013-08-24_140125

耐用年数は一般的に8~10年程度で、コストは4,400~5,300円/㎡となっています。

  • 比較してみますと、表面温度の低下量は水谷ペイント・快適サーモSiのほうが優れているようです。
  • メーカー公表耐用年数は、地域や環境によって劣化の進行具合は変わりますので、さほどあてには出来ないかもしれませんが、10年と表記があるのと無いのでは、何となく受け取る感じが違うように思います。
  • コストはかなり快適サーモSiのほうが掛かるようです。

私も以前、似たような実験を行ったことがありましたが、その時も同様な結果が得られております。

遮熱塗料 実験

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自宅を建てる際にメンテしやすい家、自分で何とかできる家を考えました
築13年の現在もDIYで屋根塗装を行おうと考えております。
そのようなこともありまして、水性での塗料を検討している次第です。

将来のメンテナンスの事まで考えられて建てられたとの事、さすがよく考えておられますね。
塗装はやってみると以外に面白い作業ですが、高所での作業は危険と隣り合わせとなりますので、作業をされる際は安全には十分にご注意願います。

参考に屋根の塗装の方法のページを作成しておりますので、お時間のあるときにでもご覧になっていただけましたら、作業の状況が良りわかりやすいと思います。

DIY 屋根塗装 スレート

ご質問にあるように2液形よりは1液形・水性の塗料が最も使用しやすいですが、屋根という建物で一番過酷な状況における箇所に使用する塗料は、少しでも性能の良い塗料を使用したいため、弊社では屋根は弱溶剤2液形の塗料しか使用しない事が多いです。
ただし、弱溶剤2液形は扱いにくいというは確かにありますので、使用する塗料の目的として作業性を求めるのであれば、水性タイプ、性能を求めるのであれば、弱溶剤2液形のタイプというように分けて、選ぶと良いのではないかと思います。
水性タイプでも塗料のグレードを上げる(アクリルシリコン→フッ素)ことにより、作業性を損なわずに性能も上げるということも可能になりますので、色々と検討されると良いのではないかと思います。