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見積書での比較方法

↓ 選ぶ業者が決まった後
↓ 見積の依頼の仕方
↓ 見積書の見方(明細書について)
↓ 見積書の見方(金額について)
↓ 再見積の取り方

選ぶ業者が決まった後

塗替え工事の目的がはっきりした後、その目的に合う業者に見積りを依頼する事になりますが、見積りは一社限定で依頼をするより数社に依頼したほうが、内容の比較ができるというメリットがありますので、数社程度は見積依頼を出される事をお薦め致します。
その際に見積りを行う各業者の施工対する考え方・知識などを知ることができますので、特に内容に対しての説明はじっくりと聞いた方が良いかと思います。
数社に依頼 → 各社 内容の説明 → 検討 
の作業を経て、少しずつ絞り込んでいきまして、最終的に内容が最も納得できる業者を決定するといった方法をとられる事が一番ベストな選択方法になるのでは無いかと思います。
何故そのような方法をとるかと言いますと、劣化の症状においての対処方法は、必ずしも一つとは限られません。
数人いれば最低その人数分の考え方がありますので、それぞれの対処方法も各々変わってきます。

 例えばクラック一つの処理方法を考えた場合、
・何故発生したのか
・建物に対してどのような弊害があるのか
・どのような処置をすることがベストなのか
・それをする事によっての効果はどのようにあるか(メリット・デメリット) 等

色々と検討するべき事がありますので、その答えは各社違ってくる事はよくありますし、また違うことが普通です。
この場合のクラックの処理の方法では、建物の構造にもよりますが通常4つほど工法がありますので、その中のどのような工法を提案するかで、各社の知識の差・経験の差・建物に対する考え方の違いが明確になってきます。
そして、このような各社の内容の違いが、実際には業者を絞り込んでいく際に重要なポイントになるのではないかと思います。

見積書の依頼の仕方

図面がある場合はその図面から数量を測り出すため、数社に見積りを依頼した場合でも各社数量はそれほど大差は出ない場合が多いです。
この数量の差が少ないということは、今後の比較する作業が非常にしやすくなりますので、是とも図面は準備をしておいたほうが良いでしょう。

例えば三社に見積をした場合には、
  【A社】 外壁塗装 135m2
  【B社】 外壁塗装 125m2
  【C社】 外壁塗装 130m2
このように各社の数量の差が大きくならないことが普通です。

図面が準備できない場合は、現場で直接測る現場調査(現調)という作業が必要になってきます。
現場調査とは各箇所を実測することになるのですが、実際に測ることができない2F廻り・屋根などは、目測でしか測れない場合が多いために、測り方によっては各社の数量の差が生じやすくなってしまいます。
また、目測で測る箇所自体も各社によって違ってきますので、そのような理由からも、各社数量の違いがでてしまう原因となります。
総2階建のような建物の場合でしたら、測る作業自体難しくはありませんので、それほど大きな差は出にくいと思いますが、2階廻りが入り組んでいるような場合などは、各社の数量の違いは生じやすくなります。
数社に相見積りを依頼する目的は、内容や金額を比較する事が目的となりますので、各社の数量が違う場合は、純粋に金額のみの比較はできなくなります。
従いまして、図面がある場合は必ず用意しておく事をお薦め致します。
次に、各見積り業者には、相見積という事をはっきり伝えておいた方が良いと思います。
相見積という事は、当然競合相手がいるという事になりますので、その事が価格に直接反映してきやすくなります。
一社限定の見積りであれば、見積りする業者は通常の価格で計算するだけでしょうが、やはり競合相手がいるような場合でしたら、契約に結びつける為に、金額面を多少とも努力してくる場合が多いようです。

見積書の見方(明細書について)

提出された見積書というものは、業者を選ぶにあたり重要であることは周知の通りとなりますが、単純に金額のみの比較をするためのものではなく、見積書の見方によっては業者の施工に対する姿勢も判断出来る要素が多く含まれていますものになります。
従いまして、見積書は金額のみに気をとらわれずに、内容に対して特に注意をして見ていくと良いでしょう。
詳しい見積書の見方は別ページに詳しく書いておりますので、ここでの説明は割愛させていただくとしまして、ここでは違った側面から見積書と言うものを見ていきたいと思います。

見積書というものは、その工事を受け持つ事になる業者の鏡のようなものになりまして、施工に対する姿勢が表れやすいものでは無いかと思います。
わかりやすく例を上げて説明を行いますと、
例えば外壁(コンクリート壁)の下地補修に関しての項目で、以下の様な見積書が各社より提出されたとします。

見積書での比較方法

 ※記載がない【B社】は担当者に確認しましたところ、下地補修費用は外壁塗装費用内に含まれている、との事で記載はしていないという事でした。

以上の内容からわかる事を考えてみます。
① 各業者共下地補修は行うとの事。
② 下地補修費用は B社<A社<C社 の順番に高くなる。
③ A社・B社に関してはどのような補修を行うかが不明確。
以上の3つの事がわかります。

各社の印象は、
 【A社】は費用的には三社の中間となりますので、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
 【B社】は明確には記載はされてはおりませんが、下地補修は行うという事でしたし、費用が掛からない=サービスという点から費用的には最も良い印象を受けます。
 【C社】は内容的には最も良い印象を受けるが、費用が一番掛かるのが悩むところ。

費用重視で考えた場合では【B社】一択ということになりますが、問題は工事を行う上で考えた場合、きちんとした内容の工事を行なってもらえるかどうかということになります。
金額が安くとも内容が伴わないようであれば意味が無いでしょうし、金額が高い=内容が良いとなればそれは、それで当然の事のようにも思えます。
 【A社】の場合は不安。
 【B社】の場合は妥当の様な気もするが、分からない。
 【C社】の場合は当然の事。
この状況で1社のみを選択しなければならない場合、確信を持って選ぶことは非常に困難ではないかと思います。
行う工事内容は、適切な内容での施工を行なって貰いたいという思いは、ほとんどの皆さんが持ち合わせていることになりますので、一番重要なことは価格の差がどれくらいということもさることながら、要はいかに現状の建物の劣化状況において、どの業者が最も適切な内容で施工を行なってくれるかということになるのでは無いかと思います。

ここで考え方を金額を基準に考えるのではなく、見積書を他の見方で考え直してみます。
多少話はそれますが、見積書というものはハウスメーカーや工務店・リフォーム会社に見積を依頼する場合の除いて、地元の塗装店に見積を依頼するような場合は、「直接施工」を行う本人が見積に伺う事が通常は多いと思います。
弊社も必ず見積書を作成する際には、現地で現状の確認を行なってからでは無いと作成は出来ないため、当然ながら私自身が伺い、直接自分で確認後、一旦会社に持ち帰りまして、現状に対する施工方法や塗料グレードを検討 → 作成 → 提出という流れとなります。
要するに施工を行うものが、見積書の作成を行うという事です。

施工を行うにあたり、出来上がりの品質は直接作業を行うものの技量・考え方・手間のかけ方によって、良くもなりまた悪くもなります。
この良くも悪くもという事ですが、一言で言いますとメーカー公表の施工基準を以下に忠実に守り、適切な方法で施工を行うかによって、塗料本来の性能が引き出される事になる訳です。
経験による応用的な考え方や施工方法も悪いとは言い切れませんが、最も確実に塗料性能が発揮できるようにするためには、施工は基本に忠実に行うということになります。
基本に忠実に行うと言う事は簡単なようでありますが、実際の現場で行うことは非常に難しく、各工程の乾燥時間等の時間のロスの許容・各作業においての丁寧さ・きちんとした配合比率の徹底など、色々と守るべき事が多岐に渡ってありますので、それらの事全てを守りながら施工を行う事は、実際は簡単なようで難しいものです。

乾燥時間等の時間のロスの許容 = 時間が勿体無いので次の工程に移行
各作業においての丁寧さ = 見える箇所・見えない箇所で区別する
配合比率の徹底 = 測りを使用せずに、目見当で行う

もしこのような事を行うような業者が塗装を行ったとしたら、出来上がりの塗装の性能はどのようになるのでしょう。
当然ながら本来の塗料の性能が発揮できるか出来ないかは、恐らくこれを読まれている皆様はわかると思います。
工事を行うにあたり、入念に塗料の事を調べ、施工方法を検討し、各社の見積比較で悩み、やっとの思いで決定した業者が、このような事を行なってしまえば今までの苦労が水の泡となってしまいます。
せっかくの良い性能の塗料も本来の性能を引き出す事ができなければ、何の意味もありません。
まして当初のグレードから費用を追加してまで性能を上位グレードに上げたような場合に、このような事に遭遇してしまったらこれこそ本末転倒です。
塗料グレードを上げる → 費用を追加 → 不完全な施工 → 本来の性能が十分に発揮できず → 出来上がった塗装は高グレード?なのか不明確(但しその分の費用はかかる)
このような事だけは高額な費用をかけて工事を行いますので、何としても避けたいものです。
やはり実際の工事を行う業者には、施工に対する姿勢が【几帳面】であり、且つ【丁寧】に、そして基本に【確実・忠実】に施工を行う業者に依頼をしたいものです。

少々話が長くなってしまいましたが、本題に戻しましてこの2点を踏まえて再度見積書を見直してみましょう。
施工を行うものが、見積書の作成を行うとするならば、その施工時の姿勢は見積書の作成状況にも同様に現れやすいのでは無いかと思います。
また、施工は几帳面・丁寧・確実に、そして基本に忠実に行うという事が求められますので、 施工を行う際の姿勢 ≒ 見積書に対する作成状況の姿勢  と考えるならば、几帳面な見積書、もしくは丁寧な見積書が作成されている業者はどの業者になるであろうか、という見方をしてみますと新たに各業者の見方が変わってくると思います。先の例の見積書で判断を行うとするならば、この中では最も【C社】が施工に対しても、きちんとした姿勢で行なってくれるのではないかと思います。
見積書は金額だけに目をとらわれずに色々な見方を行い、その中で最終的に自身が最も納得ができる見積書を提出した業者を選びましたら良いのではないかと思います。
金額に納得ができるならば金額重視。
内容に納得ができるならば内容重視。
まず最初に、このどちらかを決めてしまえば、数社の見積書から一社を選び出す作業は比較的簡単に行えるのではないかと思います。

ただし、この見積書の見方は、直接施工業者以外の見積書の場合(ハウスメーカーやリフォーム業者等)でしたら、残念なことにあてはまりません。
このような場合では、提出される見積書は実際の施工を行わない業者になりますので、施工内容 ≒ 見積書の作成内容 という事が全くあてはまらなくなってしまうため見積書の作成内容が、実際の工事内容に直接結び付くかは不明となってしまいます。

見積書の見方(金額について)

見積書は大体すべてにおいて必ずその価格の根拠があり、その根拠を元に自社の見積り金額を設定する事が一般的となります。
この根拠となる価格は通常【設計価格】と呼ばれるものになり、財団法人経済調査会もしくは、塗料メーカーが設定してある価格が基準となります。
 例えば、エスケー化研の製品の設計価格は、

上塗材 クリーンマイルドシリコン  2,100円/㎡
下塗材 水性ソフトサーフ SG 1,350円/㎡(厚付け工法)

このように、価格が決まっていまして、この価格を元に各社見積金額を決定している事が一般的になりますが、中にはこの設計価格の存在すら知らない業者もいるのが実情でして、そのような業者は、価格の根拠が曖昧なため、価格の説明を求められても明確な説明ができない場合が多いようです。
設計価格の存在は、この塗装業界に携わっている業者の間では常識となりまして、知らないという事は普通では考えられません。
もし、そのような事を知らないと言った業者の場合でしたら、その業者は明らかに知識不足ではないかと思います。
先に項(明細書について)と重複しますが、存在すら知らない、または明確な説明ができない業者の場合は、価格の根拠も無いままに価格を決定しているという業者の姿勢が読み取れてしまいますので、このような事も選定をするにあたって一つの判断基準になるのでは無いかと思います。
きちんとした業者では、この金額に基づき自社価格を設定していますので、
「設計価格が幾らですので、この金額の○○%引きでこの金額を計算しております。」
といった、明確な説明が出来るのが普通です。
このように単純に金額だけでみるよりも、何故その金額なのかという事を尋ねてみると、また違った角度でその業者の姿が見えてきます。
どの業者も同じような金額の見積書を比較するような場合でも、このようなに知識の有無や価格の根拠の有無などが見えて来ますと、各社を判断する際の材料の一つとなるのではないかと思います。

もし、機会があれば聞いてみてください。 
「この○○○○円というのは、何故その金額なのですか」と
その質問1つでわかる場合があります。

再見積のとり方

次に実際の価格を決めていくための作業になります。
数社の見積書の中である業者の見積内容が、工事の目的に最も適したものであったとします。
この段階で数社に候補の業者がある場合には、一番良いと思われる業者の見積内容で他の業者に再度見積を依頼を行います。
今度はすでに内容は決まっているので、要は金額の比較のみとなります。
見積りを再度依頼する場合は、全く同じ内容で見積りを依頼しないと意味がありません。
再見積は金額の単純な比較という事が目的になりますので、違った内容の見積では比較が出来ませんので、良いと思われる業者の見積書の明細部分のみを、他の候補の業者に渡すといった方法が良いでしょう。
この時明細を渡す際には、明細書をそのまま渡してしまいますと、他社の金額が相手の業者にわかってしまうため、金額だけの調整のみ行なって来る場合がありますので、金額・業者名を伏せた明細のコピーを渡すようにした方が良いと思います。
また、すでに依頼する先が決まっている場合でしたら、実際の見積書を見せまして本音の話をしても良いかと思います。