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安心して塗装工事を行うために

↓ 手抜き工事の種類と原因
↓ 満足する工事となる為に
↓ 最後に

手抜き工事の種類と原因

自分の家の工事が手抜き工事だったと知れば、本当にがっかりもし、腹も立ちますよね。
しかし、何故起こるかという事が分かれば、それを防ぐ手立てがない事もないのではないでしょうか。

一般的に塗装工事で手抜きとされる工事は以下のようなものです。

  1. 塗り回数の誤魔化し
  2. 材料費の節約のため、必要以上に塗料を薄めたり、または、指定の材料ではなく、同じ内容の材料で安価なものを使用(酷い場合には全く別の材料を使用していたりする場合もあります)
  3. 細部の施工に関するものの省略(刷毛を使って塗りにくいところは、下塗をせずに上塗をする等)

大きく分けてこのような手抜きが一般的となります。

このような事が起きる原因としましては、

  1. 実際に工事をする施工業者に十分な予算が無い場合
  2. 工期がない場合
  3. 利益追求型の業者の場合

以上のような原因から手抜き工事は行われ事多いように思われます。

1.実際に工事をする施工業者に十分な予算がない場合
前にも話しました通り、幾ら契約時に高い費用を出していたとしても、実際に施工している業者にそのお金がいってない場合(費用を中間業者で中抜きが行われているような場合)では、手抜き工事は起こりやすくなります。
元請け業者から低予算での工事を発注されている業者は、その予算内で工事を行わなければいけない為、本意・不本意に関わらず施工上の手間を省かざる事を余儀なくされる事から生じてしまいます。
この判断は施工業者による場合が多く、施工業者の考え方によっては、予算があるないに関わらずきちんとした施工を行う業者もありますので、一概には言えませんが、施工業者の判断ではなく、元請業者から施工手間を省略の指示される場合もあります。
予算の権限を持っている元請業者がゆえに、低予算で工事をさせて自社の利益を増やすといった考えからそのような指示を出してくるのか、もしくは元請業者もギリギリの予算で契約した為に、必要性があってそのように言ってくるのかその意図はわかりませんが、残念ながらそのような施工手間を省略する事の指示は、私自身も下請工事で経験をしてきた事になります。
下請工事(1次下請)ですら予算的に厳しいのが現状ですので、これが孫請工事(2次下請~)ともなると、もっと深刻な実情があると思います。
このような原因で手抜き工事になってしまう場合では、実際に直接工事をする業者に十分な予算が与えられれば回避する事ができるのではないかと思いますし、また、業者間の問題でありながら、その被害を受けるのは施主様となってしまうことを私はとても残念に思います。

2.工期がない場合
工事の期間が足りないことにより、手抜きが生じてしまう場合にまなります。
これも業者間での問題が原因で起きる事が多く、各業者には毎月の締め日と言うものがありまして、この日までに工事を終えることが出来ないと、翌月の締めの扱いになってしまうという決まりが、多くの業者で決められている場合が多いです。
この締め日という日から各業者の支払日を起算して、実際の支払い日が決定する事になります。
よくある締め日と支払い日の例を挙げますと、月末締め翌末支払い(30日間)というケースが多いようです。
従って、月末までに工事を終えることが出来なかったら、その工事は翌月扱いということになってしまいます。
工事を終えた月末から翌月末に支払いとなりますので、これが1日でも伸びてしまい翌月末の締めになってしまっては、30日+30日の60日後の支払いとなってしまいます。

  • 工事期間 4月15日~4月30日(4月末締め) 5月31日支払(30日間)
  • 工事期間 4月15日~5月1日(5月末締め) 6月30日支払い(60日間)

このように1日違うだけで30日間も支払い日が変わってしまいますので、業者によっては月末までに工事を終わらせるように内容を替えてでも強引に行なってしてしまう事があります。
この工期が足りないということは契約上で定めている工期というよりも、業者間での都合上での工期と言った方が良いかもしません。
このような原因で手抜きが行われてしまうとするならば、その原因(業者間の経理上の決まり)をなくしてしまえば十分に回避をすることが可能と思います。
直接施工を行う業者に施工を依頼出来れば、このような業者間の制約に縛られず、施工業者は工事を行う事ができるようになります。

このような原因以外でも天候の不良が続くなどの理由で、純粋に工期が足り無くなってしまう場合もありますが、これは工期延長を行うことが出来れば問題とはなりません。
しかし、工期の延長が認められないとなると、これは非常に問題になってしまいまして、契約期間内に工事を終わらせる事が優先となってしまいますので、工事内容以前に工事を終わらせる事のみに施工路線が変わってしまいがちになります。

3.利益追求型の業者の場合

利益を追求する仕方にも、施工時間の確保の為に休憩時間の短縮や、刷毛等の消耗品の節約、通勤にあたり有料道路の使用低減等、色々ありますが、このように直接工事内容に関わらない事に対する費用の節約や、時間の有効活用などでの利益追求は誠に理に適っていると思いますが、これが工事内容に関わることを削減したり、無意味に合理化をしたりする業者の場合でしたら、非常に問題となってしまいます。
工事内容に関わることの削減と言いますと、塗料費の節約のために規定量の以上の希釈や、施工に関する手間の省略等になります。
無意味な合理化などは、塗装間隔の時間の圧縮(乾燥時間を待たずに再度塗装を行う等、時間の節約)などがわかりやすい例となります。
前者の2例では必要にかられて行う事もあるかとは思いますが、この場合での手抜きと言う事は、自分(自社)の利益欲だけです。
この手抜き工事だけは、私としてはこのページを読んで頂いている皆様には起きてほしくないと願うところです。

満足する工事となる為に

 理想の製品とは、「価格は安く、且つ性能も良い」とされるものですね。
 しかし、この塗装工事に「価格は安く、且つ性能も良い」を当てはめるにはなかなか難しいところです。
塗装とは塗料を塗るという作業が伴って初めて本来の製品となりまして、この作業の内容により、出来あがる製品の質が決まります。
塗料という「半製品」を使い、その塗料を塗る作業により初めて「製品」となる事が出来るのです。
例えば、絵画の世界で話しますと、
 ある画家が1つの画を描きました。
 十分に時間をかけ、その人物の画に対する情熱も入れて描いた画と、1週間程度で早く仕上げようと思い描いた画は当然同じものではないですよね。
同じ題材で、同じ構図で、同じ絵具を使ったとしても、出来あがった画は違うものが出来あがります。
この塗装工事もこのことと同じ事なのです。
同じ材料で、同じ建物を塗ったとしても、その作業にかける時間で全く違うものが出来あがります。
つまり、良いものを作ろうと思えば、当然時間がかってしまうのです。
時間がかかるという事は、費用もかかるという事でもあります。
良い仕事をしようと思う業者の見積書は結果的に比較的高くなってしまいます。
単純に金額だけでの比較になりがちですが、この考え方からすれば、ある程度価格は質に比例しやすくなるといえるでしょう。

(相)見積を依頼する際には、

  1. 工事の目的(今後の保証、価格、工事内容等のうち何を優先するのか)を明確にし、複数の業者に見積りを依頼する。
  2. 見積内容からどの業者が自分の建物を工事するのに適した業者なのかを判断する。
  3. 見積書からそれぞれの業者の姿勢や熱意も読み取り、特定の業者を選定する。
  4. 最も良いと思われる業者の見積内容で、再度候補の業者が集社ある場合は、再見積依頼を行い価格を検討し業者の選定を行う。
  5. 直接施工を行う業者の場合は、その方の人柄・知識・経験も合わせて判断をする。
  6. 依頼先を最終的に決定する。

この一連の作業を行うにあたり、いかに総額に目をとらわれずに、客観的に内容のみを比較することに重点をおきしまして、判断を行うことが重要だと思います。

最後に

今まで、色々な条件で業者を選定してきたのですが、その選定条件のすべてにおいて、共通して重要な事柄があります。
重要な事柄とは、見積書を通して実際の工事を受け持つ人の人柄を判断していく事になります。
何故なら、実際の工事はその本人が行う以上、その本人の考えている事がすべて反映されてしまいます。
従いまして、数度のやり取りや見積書の内容を通じて、この実際に工事を行ってくれる人物像を判断する事が本来重要な目的になります。

  • 見積書の内容で、その本人の仕事に対する姿勢(誠実さ)がわかります。
  • 実際に話してみて、その人の人柄(人間性)がわかります。
  • 知識や経験、的確な説明などを聞く事により、その人の実績(職人性)がわかります。

その結果お客様ご自身が一番良いと思われた業者の仕事は、きっとお客様を十分に満足させるものになるのではないかと思います。

本当の職人(業者)はこだわりを必ずもっています。
表立って表れることの無いような目に見えない箇所にも、
同業者が見ないとわからないような箇所にも、
ましては同業者が見てもわからず自分自身しか気付くような事が出来ないようなところまで、
本当に一つ一つの作業にこだわっているのです。
普通に綺麗に塗った建物は普通の建物でしかありませんが、本当の職人さん達が塗った建物は、普通の建物では無く、絵画と同様にその職人たちのこだわりや思いが詰まった、たった一つの作品ではないかと私は思います。