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遮熱塗料・断熱塗料について

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屋根表面の温度を下げる事により室内に影響する熱源を少なくし、夏場の冷房代の節約(節電)することにより全体の発電量をおさえ(CO2削減)、結果として地球温暖化・ヒートアイランド対策(環境負荷低減)に貢献できる、とされる塗料として、近年では屋根塗装に遮熱塗料や断熱塗料が使われることが非常に多くなっています。
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室内温度上昇の原因

室内温度を上げる主な原因は

・太陽光

・外気温

・電化製品から発生するエネルギー

・その他活動から発生するエネルギー

となります。
2014-07-23_193716太陽の光エネルギーは、約50%が赤外線、約47%が可視光、残りの3%は紫外線から成り立ち、この中で赤外線が熱を持った性質のエネルギーから成り立ち、太陽の高度が高い夏場は、光エネルギーを受ける割合が多く(赤外線や紫外線が増加)、高度が低い冬場は光エネルギーを受ける割合が少なく(赤外線や紫外線が減少)なります。

遮熱塗料「高日射反射塗料」とは

熱の原因となる赤外線を効率よく反射させることで、熱エネルギーの影響を少なくすることができる塗料です。

日射反射率
「日射反射率」
太陽の光エネルギーをどれぐらい反射するかを表す指標のこと。この数値が大きいほど、遮熱性能が高いことを意味しています。比較図(上の図1)からもわかるとおり、遮熱塗料はより多くの赤外線を反射するため、その分の熱エネルギーの吸収を抑えることができ、室内の温度上昇を抑える効果が期待できると実証されています。

 

遮熱塗料の効果

 

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プレハブに遮熱塗料を塗装した場合では、屋根表面は最高で10.5℃、室内は最高で3℃程度の温度低下が見込めることになります。

※上記の例はプレハブでの例となります。戸建住宅の場合のように断熱材が設置されている場合では、断熱材の種類や厚みによって期待できる程度が変わるため、一定の効果が見込めない場合もあります。
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快適サーモSiで施工した事例の紹介

平成25年9月に「水谷ペイント」快適サーモSiで実際に施工した工場屋根になります。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA遮熱塗料で塗装、通常の塗料で塗装、未塗装部分3箇所の温度を計測。

・快適サーモSi(遮熱・断熱塗料)
・ルーフスターSi(遮熱ではない通常の塗料)
温度測定・鉄骨上部(未塗装)
温度測定塗装を行っていない鉄骨面の温度は53.6℃。
温度測定ルーフスターSi(遮熱ではない通常の塗料)で塗装を行った面は49.6℃。
温度測定快適サーモSi(遮熱・断熱塗料)で塗装を行った面は37.2℃。
温度測定未塗装部分 53.6℃ 遮熱ではない通常の塗料 49.6℃ 遮熱塗料 37.2℃
遮熱塗料を塗装することにより、表面温度は12℃程度低下することがわかります。

代表的な遮熱塗料


  • 水谷ペイント
    快適サーモ

  • 関西ペイント
    アレスクール

  • エスケー化研
    クールタイト

  • 日本ペイント
    サーモアイ

各社の遮熱性能の実験はコチラのページで行なっております。
→遮熱塗料 実験 「各社 性能比較」
→遮熱・断熱塗料 実験 「遮熱性能 温度計測」

 

断熱塗料とは

遮熱塗料が熱の原因となる赤外線を反射することにより、表面に受ける赤外線量を減少させ、表面温度の上昇を妨げることが目的の塗料であるのに対し、一方の断熱塗料は、そのような遮熱塗料が持っている特徴は無く、熱を断つ(遮断する)ことが出来る特徴を持った塗料です。

塗膜表面の温度は時間が経過するにつれ、内部に進行していきます(熱の伝導)。
この進行する熱(伝導熱)を、遮断することが出来る塗料が断熱塗料です。
通常の塗料(塗膜)の場合では、すぐに熱が内部に伝わってしまうことになりますが、この断熱塗料の場合は、ある程度、熱が内部に伝わる時間を遅らせることが出来る事となり、内部の温度上昇に対する時間を抑え、結果的に内部の温度上昇を抑えることが出来ます。

ただし、塗料の場合の断熱という意味合いは、一般的な断熱材での考え方とは異なる側面があります。
通常の断熱材は熱エネルギーが通過しにくい素材をその素材の厚みによって、進行する時間を遅くします。
従いまして、グラスウール(熱エネルギーが通過しにくい素材)を50mmの厚さで設置することで断熱性能を持たせたり、また、厚みを50mmから100mmに変更したりしてその性能を高めたりします。

一方、断熱塗料の場合は、熱エネルギーが通過しにくい素材の塗料で塗装を行ったとしても、必要となる厚みが十分に取ることが出来ません。
塗膜自体の厚みは通常50μ程度。
仮に厚みがあったとしても1~2mm程度しかありませんので、通常の断熱材と比べますと、全く比較にならないほど薄いものです。

断熱性能だけ比べるとするならば、一般的な断熱材のほうがはるかに性能は良いといえます。
従いまして、塗料の場合は断熱塗料のみで使用するとそれほど断熱性能は上がりませんので、ほとんどの場合、遮熱塗料と組み合わせて使用することが多いようです。
遮熱塗料によって、表面の温度上昇を食い止め、その表面温度の内部への進行を断熱塗料によってある程度防ぐことが一般な断熱塗料の使い方になります。
塗料によっては、内部に進行している熱エネルギーを、塗膜内部の素材により熱エネルギーの反射作用を働かせて、さらに進行を遅らせている塗料などもあります。
遮熱塗料の製品の豊富さに比べますと、断熱塗料で上市されている塗料の数は非常に少ないです。

代表的な遮熱・断熱塗料

エスケー化研
サーモシャット工法
エスケー化研 クールタイト
日進工業
ガイナ
日本ペイント サーモアイ

上記の塗料の性能実験はコチラのページで行なっています。
→遮熱・断熱塗料 実験 「断熱性能 温度計測」

 

遮熱塗料・断熱塗料により期待できる効果と建物構造

遮熱塗料・断熱塗料どちらも、室内温度の上昇を防ぐ目的で使用されますが、ここで一番重要なことは、どのような構造の建物でも一定して同じ効果は得られないということです。
建物の用途や構造により、既存の断熱設備がどれくらいあるかによって全く違った結果になります。
一番効果が出やすいと言われている建物は倉庫や工場(例外もあり)になりまして、これらの建物の場合は、ほとんど断熱材などの断熱層がない場合が非常に多いため、比較的一番効果が出やすく、また、節電効果も期待出来ると言われております。

一般的に遮熱・断熱カタログの中で、製品の比較のために紹介されている写真やグラフなども、このような理由から倉庫や工場、またはプレハブなどで実験した結果やサーモグラフィーなどを載せていることが多いです。

※すでに十分な断熱対策が施されている戸建住宅など居住を目的とした建物は、遮熱塗料・断熱塗料の恩恵を受けにくい傾向にあります。

 

ナカヤマ彩工問い合わせ

 

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