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雨漏り対策・防水工事/ベランダ・屋上防水

屋根・外壁にも言えることですが、特に防水に関しては漏水に直結するところですので建物の構造・環境や現状がどのような防水を施工しているか、また劣化の状況を実際に見て、どの工法がベストなのか慎重に検討しなければなりません。そこに、予算と美観等のご希望にできるだけお応えできるように工法を決めていくわけですが、防水に関してはメーカー保証等の兼合いもありますので、防水の機能を優先させたい施工をする立場としては、工法を選ぶのにも慎重になる工事分野です。

防水とは・・・

建築物における防水とは、降雨水を遮断し漏水を防ぐことを目的としています。 防水改修工事で大切なのは「防水性能」と「遮熱・断熱性能」です。防水性能が高く耐候性に優れている材料を使用すれば将来的に防水改修工事の回数を減らせることでコスト削減になります。また、遮熱・断熱工法を取り入れることで光熱費の削減及び内部結露予防も期待でき、温度変化を少なくすることで建物の保護にもなります。

防水の種類について

防水の種類を図に表しますと下記のようになります。

防水工事

メンブレン防水について、「メンブレン」とは「膜」を意味し不透水性の膜を防水が必要な箇所に形成すること、シーリング防水については外壁と窓枠や外壁パネル間の目地等の隙間をシーリング材で塞ぐことです。 ここではベランダ・屋上防水についてですので、メンブレン防水について記述していきます。

A 塗膜防水工法とは

液状の樹脂類を用いて施工する防水のことです。(主な施工箇所:屋上・バルコニー・庇)

1.ウレタン防水・密着工法
液状のウレタンゴムで補強布を挟み込みながら塗付ける工法

2.ウレタンゴム系防水・通気緩衝工法
専用の通気緩衝シートを貼り付けた後、液状のウレタンゴムを塗付ける工法

3.FRP防水・密着工法
ポリエステル樹脂をガラスマットと一緒に塗付ける工法

4.FRP防水・通気緩衝工法
専用の通気緩衝シートを貼り付けた後、ポリエステル樹脂とガラスマットを一緒に塗付ける工法

5.セメント系塗膜防水工法
アクリル樹脂やエチレン酢酸ビニル樹脂とセメント等の水硬性粉体を混合し、下地に直接塗付ける工法

*密着工法とは・・プライマーによって全面的に防水層を下地に接着させる工法
*通気緩衝工法とは・・通気緩衝シートとの組み合わせにより下地の水分を脱気層内に分散し、脱気筒を通って外部に湿気を排出させる工法

B シート防水工法とは

予め膜となっているものを現場で貼り付ける防水のことです。(主な施工箇所:マンション等の開放廊下・共用廊下・バルコニー)

1.加硫ゴム系シート防水・接着工法
加硫ゴム系のシートを接着剤で貼り付ける工法

2.加硫ゴム系シート防水・機械的固定工法
加硫ゴム系のシートを金属プレートやビス等で機械的に固定する工法

3.塩化ビニル樹脂系シート防水・接着工法
塩化ビニル樹脂系シートを接着剤で貼り付ける工法

4.塩化ビニル樹脂系シート防水・機械的固定工法
塩化ビニル樹脂系シートを金属プレートやビス等で機械的に固定する工法

5.ポリオレフィン樹脂系シート防水・接着工法
ポリオレフィン樹脂系シートを接着剤で張り付ける工法

6.ポリオレフィン樹脂系シート防水・機械的固定工法
ポリオレフィン樹脂系シートを金属プレートやビス等で機械的に固定する工法

*接着工法とは・・シート裏面に塗布した接着剤のオープンタイムを確認し、ローラー転圧をして接着させる工法
*機械的固定工法とは・・専用の固定金具を用いて下地にシートを固定させる工法

C 複合防水工法とは

膜状のものを液状のもので隙間無く貼る防水のことです。(主な施工箇所:屋上)

1.アスファルト系防水・熱工法
アスファルトルーフィング等を溶融アスファルトで交互に積層して防水層をつくる工法

2.アスファルト系防水・トーチ工法
改質アスファルトルーフィングシートの裏面、下地をトーチバーナーで炙り溶かしながら貼り付ける工法

3.アスファルト系防水・常温工法
改質アスファルトルーフィングを常温状態で液状のアスファルトを用いて、交互に積層し貼り合せる工法

一般住宅の施工工法で主流なのがウレタンゴム系防水層(通称:ウレタン防水)とセメント系防水層になります。

ウレタンゴム系防水層とは・・

ウレタンゴム系の防水材でつくられた防水層で、塗布工法と吹付け工法があります。

吹付け工法

機械を用いて超速硬化ウレタンゴムを吹付ける工法で、団地等の階段など人の通行を止めることが出来ない様な場所に防水工事を施す場合等におこなう工法です。

特徴:瞬時に硬化する為、硬化時間を必要とせず、外気温や天候によって品質性能が左右されることがない。歩行・運動用に適応。

塗布工法

下地にプライマー(密着を良くする下塗材)を塗布し乾燥後、ウレタンゴム系塗膜防水材を塗布し、補強布を貼り付けます。その上に再度、ウレタンゴム系塗膜防水材を所定の膜厚になるよう塗布する工法です。(密着工法)
下地にプライマーを塗布し乾燥後、接着剤を塗布します。オープンタイムを確認して通気緩衝用シートを貼り付けた後、ウレタンゴム系塗膜防水材を所定の膜厚になるよう塗布する工法です。(通気緩衝工法)

特徴:露出仕上げ(防水層が目に見える)で屋上の用途・歩行・運動用に対応できるが、施工時においては、下地の精度(下地の凹凸等)や天候等に厳しい条件がある。塗膜の厚みの確保も必要です。

セメント系防水層とは・・

基成分にセメント類を使用する、モルタル防水・ケイ酸質系塗布防水・ポリマーセメント系塗膜防水の3種類をいう。

モルタル防水工法

透水・吸水に対する対抗性能を高める防水剤とセメントモルタルを混合したものを塗布する工法

ケイ酸質系塗布防水

コンクリート内部の空隙部分に浸透し、水和結晶の生成にともなって空隙の多いコンクリートを緻密なコンクリートに変化させる防水材を塗布する工法

ポリマーセメント系塗膜防水

ポリマーエマルションをセメントの水和反応により凝固乾燥させる。ポリマー(重合体高分子)の物性により柔軟性が得られるポリマーセメント系塗膜防水材を塗布する工法

下地調整について

基成分にセメント類を使用する、モルタル防水・ケイ酸質系塗布防水・ポリマーセメント系塗膜防水の3種類をいう。

1.クラック・・・ヘアークラック(表層部の細いクラック)
フィラー擦り込みで隙間を埋めます。フィラーとは隙間を埋める・詰める材料のことで弊社ではセメント系カチオン性下地調整塗材を使用します。

2.クラック(幅0.5mm以上の深層部に及ぶクラック)
Uカット工法にて隙間を埋めます。Uカット工法とはクラック部分を機械でU字型に溝を彫った後に密着力を高めるプライマーという材料を塗ります。乾燥後シーリング材を充填して乾燥後にセメント系カチオン性下地調整塗材(密着性の優れたモルタルのようなもの)をコテ塗りします。そして下地と塗膜の密着力を高める下塗材シーラを塗布し既存下地と模様を合わせるパターン処理を行う場合もあります。なぜこの処理が必要かは、建物の歪み等は地震で無い限り同じ方向にかかりやすくそれと同様にクラックも同じ場所にできやすい傾向にある為です。

3.防水層の膨れ
塗膜防水の場合は膨れた箇所をカット撤去した後、セメント系カチオン性下地調整塗材で補修します。 シート防水の場合は膨れた箇所に切れ目を入れ、再度接着させた後、シートで補修貼りをします。

4.下地の凹凸
セメント系カチオン性下地調整塗材(密着性のあるモルタルのようなもの)で面を平滑にします。