外壁塗装/コンクリート壁

コンクリートとは・・・

セメントに水・粗骨材(砂利)・細骨材(砂)を混ぜ練り合わせたもの。
一般住宅にはPCa(プレキャスト・コンクリート)工法が使用されることが多いです。プレキャスト・コンクリートとは専用工場において、あらかじめ製造された鉄筋コンクリート部材を現場へ運搬して設置を行う工法。ALC外壁パネルの気泡が無いタイプといったら分かりやすいでしょうか。

劣化について・・・

  1. クラック

    クラッククラッククラック

    クラッククラッククラック

    コンクリートはモルタルと主成分は同じです。粗骨材が入っているか否かですので、劣化の症状としてはコンクリートが乾燥する過程で必ず縮むという物理的性質からひび割れが主です。

  2. 爆裂・欠損

    爆裂(はつり前)爆裂(はつり前)爆裂(はつり前)

    爆裂(はつり後)爆裂(はつり後)爆裂(はつり後)

    コンクリート内部に埋没されている鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートが押し出されてひび割れや欠損を生じさせることをいいます。外壁コンクリートの打放し仕上げや吹付けタイル・リシン吹付け仕上げでは10年程度で起こることがあります。

  3. 外壁の浮き

    クラックの廻りによく見受けられますが、爆裂の影響を受けコンクリートの一部が浮くことがあります。壁全体を必ず目視と打診(叩くと音の違いで浮いている箇所とそうでない箇所がわかります)で調査します。

  4. 白華現象(エフロレッセンス)

    エフロレッセンスエフロレッセンスエフロレッセンス

    外壁の打放しコンクリートに生じたクラックや、磁器タイルなどの目地が白く汚れることが有ります。これはモルタルやコンクリートに含まれる石灰分(水酸化カルシウム)が水に溶けて流れ出し白く結晶化したものです。

  5. 白化現象(チョーキング)

    チョーキングチョーキングチョーキング

    塗膜の劣化で外壁を撫でるとパウダー状のものが手に付きます。

  6. 塗膜剥離・浮き

    塗膜の浮き塗膜の浮き塗膜の浮き

    塗膜の密着不良や水分等の浸入が原因でおこります。

  7. シーリング材の亀裂・剥離

    シーリングの劣化シーリングの劣化シーリングの劣化

    PCa板(プレキャストコンクリート部材)を縦横に組み合わせて1つの外壁になります。その継ぎ目はサイディング壁やALC壁のようにシーリング材が充填してあります。シーリング材は防水の役割を担っており、建物の動きに追従するため乾燥後ゴムのような柔らかさを持っています。これが、紫外線や風雨・温度の変化等により劣化してくると弾力性が無くなり、剥離・亀裂となります。

下地処理について・・・

クラック等のモルタルに対する塗装前の下地処理と既存の塗膜に対する下地処理があります。代表的なものとしていくつか下記にあげますので、詳しくは、コンクリート塗装・施工の流れでご覧ください。

  1. ヘアークラック(表層部の細いクラック)

    フィラー擦り込みで隙間を埋めます。フィラーとは隙間を埋める・詰める材料のことで弊社では微弾性下地調整塗材(乾燥後も弾力のある下塗材)を使用します。

  2. クラック(幅0.5mm以上の深層部に及ぶクラック)

    Uカット工法にて隙間を埋めます。Uカット工法とはクラック部分を機械でU字型に溝を彫った後に密着力を高めるプライマーという材料を塗ります。乾燥後シーリング材を充填して乾燥後にセメント系カチオン性下地調整塗材(密着性の優れたモルタルのようなもの)をコテ塗りします。そして下地と塗膜の密着力を高める下塗材シーラを塗布し既存外壁と模様を合わせるパターン処理をします。なぜこの処理が必要かは、建物の歪み等は地震で無い限り同じ方向にかかりやすくそれと同様にクラックも同じ場所にできやすい傾向にありますので多少の動きに追従するシーリング材を入れ、乾燥後に弾力のある材料を塗装することで塗膜が切れずクラックによる水分等の侵入を防ぐ為です。この工法はPC板と打放しコンクリートにも適用します。SRC・RC構造、例えばビル・マンション等では分厚いコンクリート面の深くまでクラックが入っている場合があります。その場合にはエポキシ樹脂注入工法(亀裂部に液体を注入することで亀裂の奥から塞ぎ固める工法)を行います。

  3. 爆裂・欠損

    爆裂部は外壁面が膨らんでいるので、その箇所を取り除いて錆びた鉄部をケレンした後、錆止めを塗布します。そして、欠損部をセメント系カチオン性下地調整塗材(密着性の高いモルタルのようなもの)補修します。

  4. 浮き

    水分等の浸入によりPC板の中にある鉄筋の錆による鉄の膨張が起因であることが多いです。その箇所は落として、錆びた鉄部分をケレンして錆止めを塗布します。その後、セメント系カチオン性下地調整塗材(密着性の優れたモルタルのようなもの)で壁の修復をします。打放しコンクリート等はエポキシ樹脂注入工法(亀裂部から液体を注入することで亀裂の奥から塞ぎ固める)を行います。

  5. 塗膜の浮き・剥れ

    浮いた塗膜や剥がれかけた塗膜はケレンをおこない綺麗に撤去します。撤去をすると膜厚分の段差がでる為、塗装後補修跡が出ない様にケレンした箇所に密着力を高める下塗材シーラを塗布し、乾燥後セメント系カチオン性下地調整塗材(密着性の優れたモルタルのようなもの)をコテ・刷毛で塗ります。乾燥後に既存の外壁と模様をあわせるパターン処理を行います。
    塗膜の浮き・剥がれは水分等の浸入や密着不良が起因と考えられるので水分等が浸入していると思われる箇所を特定し、水分等の浸入を防ぐ処理を行わないといけません。それを行わなければ先に記した下地処理を行っても同じ事の繰り返しになってしまいます。

  6. シーリング材の剥離・亀裂

    継ぎ目及びサッシ廻りの既存のシーリング材は撤去し、新しくシーリング材を充填する打ち替えが基本となりますが、既存のシーリング材にまだ弾力があり打ちしろ(シーリング材を重ねて充填するだけの深み)がある場合は増し打ち(既存のシーリング材の上から被せる)を施すこともあります。シーリング打ち替えは高圧洗浄前に行います。これは高圧洗浄による継ぎ手部からの漏水防止のためです。
    シーリング材にも適材適所で使い分けるべく種類がいくつかあります。コンクリート壁の継ぎ目・サッシ廻りには変性シリコンのシーリング材かウレタンシーリング材を使用します。変性シリコンシーリング材は耐久寿命が長く、動きに対しての追従性に優れています。シリコン系は塗膜が密着せず塗装が不可能なのですが、その中でもこの変性シリコンは塗装が可能なのです。ただし、ブリード(シーリング材と塗膜が化学反応をおこし、仕上げ面の塗膜が粘着性をもつことで埃を吸い付けてしまうため壁面が黒く変色する現象)を起こしてしまう為、変性シリコンシーリング材の充填乾燥後にブリードを防ぐプライマーを塗布します。その後、塗装工程に移ります。ウレタンシーリング材はノンブリードタイプ(塗膜と触れても変色しない)のものを使用します。

塗装の工程について・・・

適した材料を紹介する前に専門的なことになりますが出来るだけわかりやすく記載しますのでご理解ください。手抜き工事の予防発見にも役立ちます。
(下地調整塗材はサイディング壁には通常使用することはありません。)

  1. 下地調整塗材

    例えば微細なひび割れ・ピンホール(巣穴)などが多い下地に塗装が出来るようにするための材料です。

  2. 下塗材

    下地と塗膜の密着力を高める為の材料です。通常シーラと呼ばれます。

  3. 中塗材

    塗膜の機能を決める材料です。機能とは歪みによるひび割れに対して追従する性質であったり、断熱・遮熱工法の場合には断熱性を司る材料を使用します。

  4. 上塗材

    塗膜の性能を決める材料です。性能とは耐久・低汚(汚れにくさ)を決めること、例えばウレタン・シリコン・フッ素等のことです。

材料はこの4つにわけられます。中塗材は1回塗布でよい場合と2回塗布が必要な場合と工法や材料で異なります。上塗材は絶対2回塗布です。一般的に[2]の下塗材が下塗、[4]の上塗材の1回目が中塗、2回目が上塗と会話上、このようにされることが多いようです。間違いではないのですが中塗材を上塗1回目と勘違いが無いように見積もりの内容を確認されるときに塗布回数も確認されたほうがよいかと思います。工法によって塗布回数も異なりますし、よっては材料費の違い分+手間代の違いにより単価も変動しますので。

コンクリート壁に適した塗料について・・・(メーカー:エスケー化研)

コンクリート壁には動きに追従しやすい塗膜をつくることがベストです。つまり、乾燥後に弾力のある性質をもった材料を選択するとよいでしょう。代表的なものを下記にあげますので詳しくは塗料紹介ページをご覧ください。

  1. 微細なクラックや巣穴などがある外壁の場合

  2. 深層部に及ぶクラックなどが多い外壁の場合

    • 下塗材

      水性弾性シーラー 1回塗布です。

    • 中塗材

      高弾性アクリルゴム系壁面防水化粧材(商品名・レナエクセレントA
      ひび割れに対し抜群の追従性と温度変化に対しても安定した伸長性能を発揮します。膜厚を付けるため2回塗布です。

    • 上塗材

      水性(水で希釈)でも溶剤(塗料用シンナーで希釈)でも塗布できますが弾性でなければなりません。
      下塗材(弾性)+中塗材(高弾性)+上塗材(弾性)=塗膜の厚みが増し、再発生したひび割れに対しての追従性も高く防水性が飛躍的に向上すると共に、長期に亘り建物を保護します。(商品名・水性弾性セラミシリコン/水性弾性セラタイトsi/クリーンマイルドウレタン弾性/クリーンマイルドシリコン弾性など)2回塗布です。