塗料の種類

塗料の種類

塗料の種類は凄く沢山あります。
単純に一般的に建築塗装において使う塗料を、今思い付く種類だけでも

合成樹脂調合ペイント
合成樹脂エマルションペイント
フタル酸樹脂塗料
アクリルラッカー塗料
アクリル樹脂塗料
アクリル樹脂エマルションペイント
アクリルシリコン樹脂塗料
ポリウレタン樹脂塗料I
ポリウレタン樹脂塗料II
フッ素樹脂塗料
エポキシ樹脂塗料
塩化ビニル樹脂塗料
薄付け仕上塗材
厚付け仕上塗材
複層仕上塗材
石材調仕上塗材

と様々です。

これだけでも訳分かりませんが、この大きな種別からさらに水性、溶剤、弱溶剤という様に分かれ、また違う物は1液型や2液型という様に分かれていたりと、はたまた硬化方法の違いで更に数通りに分かれていくという、ほぼ理解不可能な程の種類に分かれます。

それが、各メーカーから同じものでも違う商品名で発売されますので、困ったものです (汗) 建築塗装を全般的に行う場合は、それなりに色々な塗料を使うのですが、一般住宅の外壁で使用するのは、この中でも限られています。 ですので、その材料をメインで話をしていきたいと思います。 通常良く聞く、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素の4つですが、この4つの中でもまずこの様に分けられます。

この仕分けは参考にエスケー化研というメーカーの製品で分けました。 4つの樹脂の中だけでもこれだけ分かれてしまいました。 実際には塗料には弾性タイプと硬質タイプの2通りに分かれていますので、単純に約2倍程度になります。

凄いですね、これ。 では、実際に一般住宅の外壁塗装ではこの中でどれが使用されているかというと、どれも使用されています。 それは、施工する業者がこの中で選択している為にどの様な組み合わせもある為です。 ですので、使用する材料は状況に応じて使い分けるという事になります。

塗料の性能について

この仕分け表を見ているとある法則によって分けられていますね。
まず、純粋な樹脂(フッ素)と弱溶剤と水性です。
次に1液なのか2液なのかという分け方です。
前者はタイプ別に分けられています。
純粋な樹脂(フッ素)というのは、完全な溶剤タイプになります。
感じで書くならば、強溶剤、すなわち強い溶剤です。
次に弱溶剤ですね。弱い溶剤です。
最後が水性です。
溶剤とはシンナーの事になります。
これの特徴は匂いの差があります。
匂いが強い順番で
強溶剤 > 弱溶剤 > 水性
となります。デメリットですね。近隣からシンナー臭いとクレームが出るかもしれません
もしくは、外壁塗装時に中におられるお客様自身がそう思われるかもしれません。
では、匂いが少ない水性が良いかといえば、塗料の性能はこれ反対です。
強溶剤 > 弱溶剤 > 水性
となります。これはメリットですね。
製品が開発される時にも大体この順番です。
同じフッ素でもこの様な差があるという事です。
最近では、水性タイプも高性能にはなってきているようです。

アクリル樹脂を使用した塗料の比較

後者はそのまま1液か2液かという事ですね。
作業性は、2液タイプは混ぜ合わせる比率を図る手間が掛ります。
その上、一度混ぜ合わせたら硬化が始まる為に使用出来る時間が決められます。
使いにくいです。
その点1液タイプはその様な手間は掛りません。
塗料も使用する時間も決められていません。
作業性が、
1液タイプ > 2液タイプ
となっています。
では1液タイプが良いかといえば、先ほどと同じで性能は反対になります。
2液タイプ > 1液タイプ
です。
性能まで1液タイプが良いのであれば、わざわざ手間の掛る2液タイプを使う意味はありませんよね。

ポリウレタン樹脂塗料の種類別比較

この見方が一般的に塗料の性能を見る見方になります。
(現在は水性も性能が上がっているとの事ですので、一概にそうだとは言えませんが・・・)
そして、その性能によって、塗料の値段も上がってきます。
フッ素は水性のフッ素よりも弱溶剤の方が高くなりますし、弱溶剤よりも強溶剤の方が高くなります。そして、1液タイプよりも2液タイプの方が高くなっています。
同じ樹脂でもこの様に差があるという事です。

下地調整材・下塗り材・上塗り材の特徴

まず、塗装の工程を説明します。

最大で6工程という事になっています。
通常の場合ですと3~4工程で施工を行う事が多いと思います。

まず下地調整ですが、下地の状態が良くない場合に行う工程です。
外壁表面にクラックが非常に沢山生じている様な場合や、表面の模様が凹凸の多い様な模様の場合。または、ピンホールと呼ばれる小さい穴が無数にある様な場合や、モルタル自体の劣化が酷く表面の強度が無い様な場合等様々です。下地の状況が良ければ、通常は行いません。

下塗りですが、シーラーと呼ばれる塗料を塗布して下地の表面を固める工程になります。
まず、ほとんどの塗装工事において必ずある工程です。
また、シーラーにも色々ありますが塗布する際にはなるべく下地に浸透し、そして強固な結合力を発揮する塗料が良いと思います。
水性タイプでしたら、カチオン型という表記がしてあるものがその様な塗料になります。
弱溶剤タイプでしたら、エポキシ樹脂という表記があるものがその様なタイプになります。

中塗りですが、この工程で塗膜自体の特性を決定する工程です。
例えば、弾力性がある様な特性を持たせたり断熱性を持たせたりする際に、この中塗りでその様な特性を持たせます。
その様な特性を持たせる場合はこの工程を2回行うのですが、そうでない場合は通常1回になります。
工法に弾性や断熱という場合はほぼ2回塗りと思って頂いて良いかと思います。
建築塗装では、弾性や断熱では無い場合(エポキシタイルREやアクリルタイルE等)もこの工程を2回行う場合があるのですが、一般住宅ではその様な塗料は余り使いませんので、今回詳細の説明は控えておきます。
また最近では、下地調整~中塗りまでの機能がある下塗り材があります。
一般的に微弾性フィラーと呼ばれる塗料ですが、その様な塗料を使用する場合は今までの工程が省力されます。

上塗りですが、この工程で塗料(塗膜)の性能や機能を決定します。
機能とは、低汚染性(汚れにくい)であったり、耐久性(シリコンやフッ素)や断熱工法の上塗りになる遮熱という特性を付けるのも、この工程で塗膜に持たせます。
通常というか、必ず2回塗りになります。

上塗り材の種類

上塗り材には現在4つの種類が主流になっています。

アクリル樹脂
ポリウレタン樹脂
アクリルシリコン樹脂
フッ素樹脂

の4つです。
性能は、
アクリル < ポリウレタン < アクリルシリコン < フッ素
という順番になります。

一般的にシリコンと呼ばれる塗料は、正式名称はアクリルシリコン樹脂となります。

アクリル樹脂塗料

1液型ですので非常に作業性が良い塗料です。
価格も安い為に通常では新築時使用されている事が多い様です。
しかし、耐久性はあまり無い事になります。
通常良く使用される塗料で5~7年程度と6~8年程度の2種類があります。
この違いは塗膜形成時の結合タイプの違いで、
通常の結合のタイプと結合時に架橋反応(寄りいっそうしっかり結合する 分子の手と手がしっかり握り合う様な結合)を起こすタイプとで分かれます。

ポリウレタン樹脂塗料

アクリル樹脂塗料がアップグレードした塗料です。
比較的耐久性のある種類の塗料になります。
塗装する部位によっては、未だに一般住宅の塗替えでも使用したりします。
破風板やトイ等はこのポリウレタン樹脂塗料で塗装したりもします。
外壁においては最近ではあまり使用されなくなってきましたが、まだまだ十分に良い塗料に分類されます。
塗膜形成時の結合タイプが、ウレタン結合という結合タイプになりまして、非常に強い結合力を発揮します。
その結合力により高耐久を可能にしている塗料です。
耐久性は8~10年程度といわれています。

アクリルシリコン樹脂

一般的にシリコン塗料と呼ばれるもので、現在主流の塗料になります。
正式名称はアクリルシリコン樹脂塗料と言いまして、シリコン樹脂にアクリル樹脂を変性させて製造してある塗料です。
シリコン樹脂はケイ素樹脂ともいいます。
特徴はウレタン樹脂よりも耐久力が向上し、長い耐久力が期待出来る様になりました。
価格は開発当初は高級な塗料でしたが、現在では比較的安価になってきています。
費用対効果から考えましても、十分に選択肢の1つに上がる塗料になります。
耐久力は12~15年程度と言われていまして、
塗膜形成時の結合タイプが、シロキサン結合と呼ばれる結合の仕方をします。
アクリル・ポリウレタン・フッ素はJISの規格によって品質が定められていますが、このアクリルシリコン樹脂はJIS規格が定められていない塗料になります。
従いまして、各塗料の品質がまちまちである為一概に、
シリコン塗料=良い塗料という訳でもありません。
塗料名にシリコンと書いてあっても耐久性はポリウレタン樹脂程度の塗料もありますので、注意が必要になります。

フッ素樹脂

現在もっともグレードの高い塗料です。
耐久性が非常に優れている為、長い期間メンテナンスが不要になります。
アクリル樹脂で比較しますと約3倍の耐久性がある塗料です。
しかしながら、この塗料を使用する場合は構造の造りも踏まえて考えなくてはなりませんので、一概に一般住宅を塗り替える際にはベストな塗料では無い場合が多いです。
基本的にSRC・RC造の様に外壁以外に付随する部位(破風板・トイ・庇 他)が無い様な場合や、高層マンションの様にメンテナンスに高額な費用が掛る様な場合において、使用される事が多い様です。
一般住宅では、全体のバランスを見て塗料の選択をしますので、外壁に使う事は余り適した使用方法では無いのではと思います。
15~20年という数値は下地の条件を加味していません。

あくまで塗料の性能のみです。
下地が木の場合ですと、木の性質(呼吸や膨張収縮)や痛み具合によりこの年数期待できません。
鉄の場合でも同様です。すでに腐食の始まっている様な下地に塗装しても、この効果15~20年という事は得られにくいという事になります。
ましては外壁のみフッ素樹脂、その他はポリウレタン樹脂という組み合わせでしたら、完全にバランスが崩れています。
この様に使用する際には、状況を十分見て判断し使用しないと、思っている程の効果が得られない場合があります。
しかしながら、外壁塗装で使用する場合はその様な条件がありますが、屋根塗装で使用する場合に選択する場合は十分メリットがある塗料です。
全体のバランスをみて、

といった組み合わせは良い組み合わせとなります。
全体的に平均10年という耐久年数で選んだ組み合わせです。

この様に一概に、フッ素樹脂=良いという様にならずバランスをみて選択すると、一般住宅では良い結果が得られるように思います。
塗膜形成時の結合タイプは、ポリウレタン樹脂と同じでウレタン結合という結合タイプになりまして、分かりやすく言いますと、樹脂をフッ素樹脂に置き換えた様な塗料になっています。

色々な機能を持った塗料

最近の塗料は色々と沢山の機能があります。
その様な塗料の機能をここで説明します。
まずどの様なものがあるかといいますと、

この様な機能が一般的です。 各特徴は表の説明を見て頂くと分かると思います。 この様な特徴がある塗料を少し紹介したいと思います。

断熱性

弾力性

超低汚染性(親水性)

  • TOTO ハイドロテクトカラーコート

    陶器最大手のTOTO製です。
    光触媒技術はTOTOという様に、その技術が詰まった塗料になります。塗膜は本来撥水性です。しかし、この塗料は親水性という特徴がありその特徴で、汚れを雨で洗い流すという事が出来、美観を維持すると言った特徴があります。同時に光触媒で建物廻りの空気の浄化も行うという特徴があります。

  • 水谷ペイント ナノコンポジット

    光触媒技術ではなくシリカという物質を使い開発された塗料です。特徴は親水性で同じとなりますが、空気の浄化という特徴はこちらにはありません。

その他の機能に防火性や低汚染性等、様々あります。